妊娠・育児の豆知識

妊娠・育児期の豆知識こちらのコラムの記事は、当院に来院された妊婦さんや、新生児から1歳くらいまでの育児中のママさんにプレゼントをしています当院オリジナルの「お役立ち新聞」から抜粋したものです。
妊娠期から出産、育児期におこるママさんの悩みを解決してくれる記事になっていますので、ぜひ、あなたの出産・育児にもお役立てくださいね。

 

 

 

 

①育児用粉ミルクとフォローアップミルクとの違いって何?

「明治ステップ」や「森永チルミル」などのフォローアップミルクですが、母乳や育児用粉ミルクとどのような違いがあるのでしょうか。

フォローアップミルクの特徴

  1. 母乳に近い成分なのが育児用粉ミルクで、牛乳に近い成分なのがフォローアップミルクです。
    →赤ちゃんに牛乳を飲ませると、鉄分が吸収されず鉄不足になります。そのため、育児用粉ミルクの約1.3倍の鉄分が添加されています。
  2. 牛乳に近いので製造コストが安くなる。
  3. 牛乳に近いタンパク質が入っているので、赤ちゃんの腸への負担やアレルギーの心配がある。
  4. (ポイントです!)フォローアップミルクの位置づけは『液状の離乳食』とのことで母乳や育児用ミルクの切り替えミルクではない。
    育児用粉ミルクとフォローアップミルクとの違い

 

②赤ちゃんの精神・運動の発達にとっても大事な「鉄分」について

母乳には鉄分が少ないという話を聞いたことはありませんか?
でもね、心配いりませんよ。
こちらの記事では、母乳と育児用粉ミルクとの鉄分量や吸収率の違いと、赤ちゃんを鉄分不足にさせないポイントについてまとめました。

※生まれつき鉄分が少ない赤ちゃんの場合、鉄剤を飲むこともありますよ。

赤ちゃんを鉄分不足にさせない3つのポイント

  1. 赤ちゃんには『貯蔵鉄(ちょぞうてつ)』というものがあり、生後9か月頃までは、この『貯蔵鉄』で十分にまかなえる。
  2. 『貯蔵鉄』をしっかり貯めるためには、妊娠中に積極的に鉄分とビタミンCを取ること。
  3. (ポイントです!)母乳の鉄分量は育児用粉ミルクの1/10ですが、吸収率は約5倍!!

母乳鉄分

 

③妊娠中に気をつけたい「鉄分」「葉酸」「冷え性」対策

10ヵ月ほどある妊娠期間中の中で、特に気を付けてほしいことについてまとめました。

妊婦さんに知ってほしい『3つの習慣』

  1. 妊娠初期(妊娠0週~4週目)
    初期の胎児の器官形成の時期に大切になるのは『葉酸(造血ビタミン)』です。
    →生まれてくる赤ちゃんの先天性リスクを減らします。
    ※葉酸は食事とサプリメントの両方摂取が有効ですよ。
  2. 特に妊娠中期以降に不足する『鉄分』
    この時期のは赤ちゃんに優先的に鉄分が運ばれるそうです。
    『妊娠貧血』で倒れては一大事ですよ!
    ※赤身魚やレバーなどの鉄分をビタミンCと一緒に取ることで、鉄の吸収率がアップしますよ。
  3. 妊娠中の冷え性対策が妊婦さんのカラダを守り、お産を楽にするらしい。

妊娠中の冷え症対策
※ 妊婦水泳や、水中散歩で妊娠中毒症の予防・改善につながるそうですよ。

 

 

 

④免疫から見た母乳の変化について

「母乳が赤ちゃんの免疫を高めるってホント?」
「効果はいつまでなの?」

母乳が赤ちゃんにとっていいものだという話を良く聞かれるかと思います。
この記事では母乳と赤ちゃんの免疫についてまとめました。

お母さんからもらう免疫には2つの種類があります。

  1. 免疫グロブリンA(IgAと言います)
    →こちらは母乳から赤ちゃんに運ばれる免疫です。
  2. 免疫グロブリンG(IgGと言います)
    →胎盤を通じて赤ちゃんに移行する免疫です。
    (ウイルス感染症に威力を発揮する免疫です)
    ※こちらの免疫は生後半年で無くなるそうです。

『母乳の変化』と『効果はいつまで?』

母乳には「初乳」と「成乳」の2つの種類があります。

  1. 初乳とは、おおよそ生後(産後)1週間程度
    IgAが10倍・ラクトフェリン(腸に届く)が5倍
  2. 成乳とは、初乳後の母乳でIgAは減るが赤ちゃんの飲む量が増えていくので安心してください。

母乳と赤ちゃんの免疫

※ 赤ちゃんも成長と共に自分の体内で免疫を作り出せるようになりますよ。

 

 

 

⑤初産でも経産婦さんでも初乳はみんな出にくいらしいですよ

完全母乳哺育を目指すママさんに知ってほしいことを記事にしました。

長所とリスクの両方を知ってほしい

母乳に免疫を高める物質が含まれており、赤ちゃんが病気にかかりにくくなるといった様々な長所があります。

そこで知ってほしい豆知識ですが、『完全母乳主義』には赤ちゃんへのリスクもありますよということなんです。

  1. 健常な新生児であっても糖水(ビタミンK2シロップ)を与えることで新生児期のリスクを遠ざける。
    →いきなり『完全母乳』ではなくなりますが分娩直後の母親は、たとえ経産婦さんであっても母乳の量は、ほとんど出ないそうです。母乳が出る人でも、ある程度の量が出始めるのは3日目くらいからとのことですので、それまでは不足する栄養を糖水や人工乳で補いましょう。
  2. 新生児が1日に必要とする最低限のカロリーは体重1kgに対して50キロカロリーです。

完全母乳の長所とリスク

※ 体重3000グラムの赤ちゃんなら1日150キロカロリーが最低限必要となります。

 

 

 

 

 

⑥新生児期の栄養不足で起こる3つのリスク

※ 新生児期とは生後1か月までの事です。

よく耳にする言葉で『赤ちゃんは3日分水筒と弁当を持って生まれてくる』というものがあるのですが、『3日分の弁当』については科学的根拠がないそうです。

出産してへその緒が切られた瞬間から、必要な栄養を口から摂らなければなりませんよ。

新生児期の栄養不足で起こる3つのリスク

  1. 新生児黄疸(しんせいじおうだん)の危険性
    原因:生後数日間の栄養不足と胎便排せつの遅れ(この胎便が早く排泄されると良い)
    どうなるの?:軽い黄疸は全員なるので心配ないとのこと。しかし重症黄疸となるとビリルビン(神経毒)の濃度が高まり、脳の障害を起こすこともあるそうです。
  2. (ポイント!)低血糖症が最大のリスクになります!
    栄養不足とは脳神経細胞にブドウ糖が運ばれないということです。脳の障害の危険性につながります。
  3. 脱水症状
    赤ちゃんの出生時よりの体重減少が5%以上(アメリカでは7%以上)の場合、脱水を疑います。

新生児期の栄養不足

※ 新生児期の脱水は国によって基準に違いがあるようですよ。

 

 

 

⑦体調も母乳の出もきっと良くなる体を温める食材

「おいしい母乳をたくさん出すためには、どんなものを食べたらよいでしょうか?」といった疑問や質問が良く聞かれるかと思いますが、残念ながら明確な答えはなさそうなんですよ。

少し考えてみても住んでる国や地域によって、食生活はバラバラですよね。

この記事は、東洋医学的な観点から考えてみて、私たち日本人には『体を温める食材』を摂ることで、体にも、心にも、母乳の出にも良い効果がありそうな食材をまとめています。

体を温める食材

  • にんじん
  • ねぎ
  • たまねぎ
  • ごぼう
  • れんこん
  • かぼちゃ
  • 生姜
  • にら  など

体を冷やす食材

  • レタス
  • キャベツ
  • 白菜
  • ほうれんそう
  • 小松菜
  • きゅうり
  • トマト
  • なす  など
    ※ 参考程度にしてくださいね。

体を温める食材

東洋医学の観点からは
体を温める根菜がオススメですよ。

 

 

⑧母乳分泌を悪くする4つのストレスとは

※ 母乳哺育中のママさん必見ですよ

『頻繁に授乳させているし、食事にも気を使っているのに、どうして母乳の出が悪いのだろう…』

このような母乳哺育中のママさんのお悩みをよく聞きます。

母乳分泌の基本は『ホルモンの働き』と『乳房への血流量』も大切になります。
頻繁な授乳や食事以外にも、次の4つのストレスを減らすこともとっても大切ですよ。

母乳分泌を悪くする4つのストレス

体への影響が多い順番に並べています

  1. 骨盤や姿勢の歪みからくる、構造的なストレス
  2. 栄養の過不足や添加物など、偏った食事によるストレス
  3. 暑さ寒さなどの温度や湿度によるストレス
  4. 人間関係による精神的ストレス
    (自己肯定感が低い・自分や他人を認められないなど)

 

母乳分泌を悪くする4つのストレス<当院での母乳促進のための取り組み>
母乳の出が悪い方には特徴があります。
ひとつは「肩甲骨の動きが悪いこと」もうひとつは「大胸筋が硬いこと」です。

この2点を施術で改善することで乳房への血流量とリンパの流れが促進され、母乳の出が良くなります。当院の患者さんでも良い結果が出ておりまます。もちろん直接乳房に触れることはありませんのでご安心ください。

 

 

⑨母乳育児を目指すママさんへ『上手な母乳の飲ませ方』

授乳時のちょっとしたコツを知っているだけでも、赤ちゃんの授乳量が変わってくるという話をよく聞きます。

この記事では①抱き方 ②上手なくわえさせ方 ③げっぷについて紹介します。

詳しく知りたい方は専門書の写真などを参考にしてくださいね。

①授乳時の抱き方について

  1. スタンダード形(普通抱き)
    赤ちゃんのおなかとママさんのおなかがぴったり向き合うように抱っこする一般的な授乳スタイル。ポイントは、あぐらをかいたりクッションを使ったりして、ママさんがリラックスできる体の位置をとって、楽に授乳させることです。
  2. フットボール形(逆抱き)
    赤ちゃんが上手に飲めない時や、乳房の外側に乳汁がたまって硬くなりやすい時の抱き方です。
    (1)赤ちゃんの口と乳頭が同じ高さになるようにクッションを置く
    (2)右乳房で飲ませる時には、赤ちゃんのカラダ(背中)をママさんの右わきで抱き、フットボールを抱えるようにする。これを逆抱きと言います。

②上手なくわえさせ方

乳頭を浅くくわえて飲んでいては上手ではありません。
空気が入るような音を立てて飲んでいる時はくわえ方が浅い場合があります。

③げっぷについて

母乳を上手に飲んでいる時は、ミルクの赤ちゃんに比べてげっぷはそれほど出ないものだそうですよ。

上手な母乳の飲ませ方

 

⑩対人関係に生きづらさを感じる愛着障害って何だ?

愛着(あいちゃく)とは、
人と人との絆を結ぶ能力であり、
人格のもっとも土台の部分を形作っている
もののことであるといわれています。

抱き癖なんて言わないで

自分の事を大切に思える人は
他人への想像力を働かせることが出来る
という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

心理学では0~3歳までのスキンシップの記憶が自分の事を大切に思える人になることにつながるとされています。

『自分はできる』と思える子に育つ4つの脳強化法

※大切なポイント
0~3歳までの記憶は脳の線条体(せんじょうたい)という場所に入ります。
線条体は喜びを感じる場所で、3歳までの記憶は喜びと共に体と脳に残ります。

  1. スキンシップ
    (スキンシップ>教育)
  2. ほめること
  3. 無条件の愛
    (できた時も出来なかった時でも関係なく、どんな時でも大切なあなたで大好きだよ)
  4. いつも守られている
    (安全基地であること)

4つの脳強化法で得られる2つのこと

  1. 自己の効力感が育つ
    (「自分はできる」と思える)
  2. いつでも、どんな時にでも自分には『安全な場所』があると思える

このことが「自分も他者も大切に思える」気持ちを育てます。

「他者への配慮」ができて「コミュニケーションが円滑になる」といった能力が育ちます。

愛着・自己効力感を育てるスキンシップ

 

 

 

 

⑪赤ちゃんの腸の特徴から見た離乳食の開始時期とアレルギーについて

この記事は早すぎる離乳食で
トラブルが起きることについて
書いております。

人体の免疫システムや
アレルギーの発症メカニズムは
決して単純ではありませんので

「こういった研究もあるよ」と
いった目線で読んでくださいね。

大人の腸と赤ちゃんの腸との違い

  • 大人の場合、食物を消化して小さく分解されたタンパク質だけが腸から吸収される
  • 赤ちゃんの場合、母乳(粉ミルク)以外の物を消化する能力がなく、さらに大人とは違い大きいままのたんぱく質であっても腸から『フリーパス』で吸収されてしまう。
    ※異物と感じてアレルギーの原因となる。

このような違いがありますので
赤ちゃんの腸を大人の腸と同じように
考えてはいけない理由となります。

国や時代によって違う『離乳食の目安』について

  1. 日本
    『生後5か月を目安に』
    1956年に公的な基準となり
    現在も続いている
  2. 最近のアメリカ
    『1歳ごろの赤ちゃんの栄養の9割は母乳でOK』
    医学的な考え方で、離乳食はなるべく遅くして、母乳で育てることを勧めている。
  3. 江戸時代から戦前の日本
    1歳を過ぎても赤ちゃんは母乳中心で育てるのが一般的だった。
    『およそ2歳になるまでは母乳中心で育てよ』という考え方であった。
    離乳食としては、お粥のうわずみを飲ませる程度だったそうです。

この記事のまとめとして

  • 赤ちゃんの消化や免疫が本格的になるのは、およそ2歳半とされている
  • 1歳前後に離乳食という形でタンパク質を与えるのは少し考えた方が良い場合もありそうだ
  • もし赤ちゃんにアレルギーの心配があるのなら、母乳や粉ミルク中心で育てる方法も理にかなっているといえそうだ

離乳食と赤ちゃんのアレルギーについて

 

 

 

 

⑫体重増加だけじゃない『赤ちゃんの成長具合をみるポイント』について

赤ちゃんの体重増加が
月齢相当よりも少ない時って
ちょっと心配になりますよね。

健康で母乳やミルクを
よく飲んでいても、
体重が増えない時には

次のようなポイントで
赤ちゃんの成長具合を
みてあげてください。

ゆっくり体重が増える子にみられる特徴

  1. 体の動きが活発
    よく見られるタイプです
  2. おしっこの回数が多い
    (1日6回以上)量も多い
  3. 母乳やミルクをしっかり飲まない
    上手に飲まない
  4. 風邪や下痢など病気をした
    (一時的に体重減あり)
  5. 運動機能の発達が月齢相当か
    それ以上のペース(成長が早い)
  6. 体重・伸長が増えなくても
    頭囲の大きさが順調に
    増えていれば安心です。
  7. 両親ともに赤ちゃんの時に
    小さい方だった

赤ちゃんの成長具合を見るポイントについて

 

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